会社が消えた日
以前電気メーカが消える日のレビューで★
さらっとサンヨーは既に無かったので★
情報があまり入っていなかったです
しかし、10万人規模の会社が舵を切り損ねる
というのは学びが多くあります
ブランド、投資、創業家
三洋電機はパナソニックに取り込まれます
一時企業形態が存続する期待がありましたが
自社ブランド「ナショナル」など整理しているのに
そのブランドは残るわけがありませんでした
またサンヨーは不動産などにも投資していました
これも「しくじり」です
また創業家の意見も根強くあり
社内で出世競争、派閥争いを数年後に会社が
消えるのにしていたといいます
会長兼CEOを務めた野中ともよ氏は
沈みゆくタイタニック号の甲板でにのんきに
デッキチェアを並べる人たちがある会社
と言っています
沈没に抵抗するトップ
最初の3章はサンヨーが沈没するまでのトップの苦悩が
描かれています
- 井植敏 三洋電機で最後の同族社長
- 中村邦夫 松下電器会長 吸収合併に舵切
- 野中ともよ 最後の三洋電機会長
そんな中、電池技術と消えた技術者が
名前を捨てて海外に行っている可能性のくだりは
興味深いです
沈んだタイタニック(サンヨー)の乗員の人生は続きます
多種多様
サンヨーという船を失った人々は
色々模索します
- ハイアール(中国家電メーカ)
- 京セラ
- 校長へ転身
- セクハラ疑惑な営業幹部
- 高額ヘッドハント断った人事部長
- テスラへ電池技術者
- ベビーバギーを作る生産技術者
ここで巻末にアイリスオーヤマが出てきます★
今、日本で白物家電をひっぱる一強ですが
こういう背景を納得します